【会社】決算月の決め方―いつを決算月にする?ポイントをまとめました!

個人事業主の決算月は一律で12月です。

一方、法人の決算月は自由に決めることができます。

会社は3月決算が多いから3月にしようとか、いつを決算月にするか、何となく決めていませんか?

設定する時のポイントをまとめてみました!

決算月の決め方

決算月をいつにするかでメリット・デメリットが生じることがあります。

決算月を決めるポイントとして、次の4つがあげられます。

① 繁忙期を避ける。

② 資金繰りを考える。

③ 業績が変動する時期を期首にする。

④ 消費税の免税期間を最長にする。

以下、順に見ていきましょう。

① 繁忙期を避ける

「繁忙期を避けた方がいい」というのは、何となくイメージできるかと思います。

決算時には申告書を作成しなければならないので、通常の業務に加え、事務的な処理が多く発生します。

繁忙期と決算期が重なってしまうと、通常業務に支障が出たりしてしまう場合があります。

申告書の提出期限は、決算月から2ヶ月以内です。

3月決算の会社は、5月が提出期限となります。

申告書を提出するまでの時期が繁忙期と重ならないように設定しましょう。

② 資金繰りを考える

会社は決算月から2ヶ月以内に納税をしなければなりません。

支払わなければならない税金についてはこちら↓

【会社】会社が支払う税金の種類-会社を起業したら、支払わなければいけない税金にはどんなものがあるでしょうか。

法人住民税の均等割と呼ばれる部分については、業績がマイナス、赤字であっても納税額が発生してしまいます。

また、消費税も利益に関係なく発生してしまう税金です。

納税資金がキチンと確保できる、資金に余裕が持てる時期を決算月に設定しましょう。

③ 業績が変動する時期を期首にする。

当然のことですが、決算月が3月の場合、3月まで行った取引を申告することになります。

そのため決算対策を練るために、決算月の2-3ヶ月前になると決算予測をたてます。
(3月までに手を打たないといけないため)

その予測を基に、決算月までに可能な対策を考えます。

決算の予測を12月に行った場合、1-3月までの数字は、実際の数字が出ていないので予想される数値を使って予測をたてることとなります。

その場合、例えば、他の月は安定しているのに3月に売上がグッと伸びる会社の予測をする時、予測の数値と実際の数値が大きく違ってしまうとせっかくした対策も効果が薄いものとなってしまいます。

ですので、予測の数値を立てやすくするために、業績が変動する・業績が読みにくい時期を期首に設定するようにしましょう。

④ 消費税の免税期間を最長にする。

事業者となれば、必ず消費税の申告が必要かというと、そうではなく、法人の場合、資本金が1,000万円以下の会社は消費税の申告が免除されるケース(免税事業者となる場合)があります。

消費税の仕組み、申告についてはこちら↓

消費税について分かりやすく解説!-まずは仕組み、申告が必要な場合を知っておこう。

免税事業者となる期間をなるべく長くするためには、決算月を事業開始日からできるだけ離れた月に設定します。

例を出すと、事業開始日が4/1の場合、一番離れた月は3月になります。

決算月を3月にすると、消費税の免税期間が2年間となり、×3年4/1から開始する事業年度から消費税の課税事業者となります。

一方、決算月を4月にした場合はどうなるでしょう。

決算月を4月にすると、消費税の免税期間が1年1ヶ月となり、×2年5/1から開始する事業年度から消費税の課税事業者となってしまいます。

決算月を3月にした場合と比べると、実に11ヶ月の差が生じてしまいます。

可能であれば、事業開始日からなるべく離れた月を決算月に設定するようにしましょう。

まとめ

決算月をいつに設定するかで、会社によっては大きなメリット・デメリットが生じることがあります。

4つのポイントを参考に慎重に決めるようにしましょう。

ただ、会社設立後に事業年度の変更を行うことも可能ですので、現状の決算月で不都合のある場合は変更することを検討してみましょう。
(変更に際し、いくつか手続きが必要となります)

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