【起業・個人事業主】開業費について-開業前に支出したものも経費になる!どんなものが開業費になるの?

開業前に支払ったものも「開業費」として経費にすることができます!

どんなものが「開業費」となるのか、どう処理するのか、留意点など知っておきましょう。

 

開業費とは?

開業費とは、

”開業準備のために支出した費用”

のことを言います。

 

科目は「開業費」で処理し、分類は「繰延資産」という資産の項目に計上されます。

 

開業費の償却方法

開業費の「償却方法」と難しい言葉を使いましたが、要は、いつ経費として計上するか?ということです。

開業費の償却方法(経費計上の仕方)は、

60ヶ月の均等償却、又は任意償却

(参照)所得税法施行令137-1-1、137-3

と決められています。

 

開業のために支出したものであるので、「開業年度以降もずっとその効果は続く」という考えのもと、開業年に一度に全額を経費として計上しない選択もできます。

もちろん、開業時に全額経費計上するという選択もできます。

 

最初に「60ヶ月の均等償却」を選択した場合は、その後はずっとこの方法で経費計上していくことになります。

一方、「任意償却」を選択した場合は、好きな事業年度に好きな金額だけ経費に計上することができます。(もちろん、計上した開業費の金額が上限)

「任意償却」は、初年度にあまり利益が出ていない場合、今後利益が出た時に利益の額を見ながら経費計上するなど、節税方法としても使うことができます。

 

開業費の範囲

開業費として計上することができるものの範囲って何でしょう。

会計上の開業費」と言われるものと、「税務上の開業費」と言われるものの二つの定義があります。

 

またまた、少し難しい話になってしまいましたが、説明させて頂くと、

「会計上の開業費」というのは、”損益計算書(収入と経費を示し、利益を表した表)に載せることができる開業費のこと”

「税務上の開業費」というのは、”実際に税金の計算をする時に開業費として計上できるもの”

 

一応、説明上、二つに分けてお話しさせて頂きますが、

難しい方は、要は、「税務上の開業費」を計上すればいいんだ!と思って頂いて大丈夫です。

(会計上の開業費の方は読み飛ばして頂いて大丈夫です)

 

会計上の開業費

会計上は、以下のように記されています。

開業費とは、土地、建物等の賃借料、広告宣伝費、通信交通費、事務用消耗品費、支払利子、使用人の給料、保険料、電気・ガス・水道料等で、会社成立後営業開始までに 支出した開業準備のための費用をいう。

(財規ガイドライン36-2 より引用)

ざっくり言うと、開業までに支出したすべての費用を「開業費」として計上していいよ! と書かれています。

 

税法上の開業費

一方、税法上は、次のように規定されています。

開業費(不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を開始するまでの間に開業準備のために特別に支出する費用をいう。)

(所得税法施行令7-1-1 より引用)

税金の計算をする上では(税法上では)、「特別に支出する」という言葉が入っており、開業前に支出したものがなんでもかんでも経費にできる訳ではありません。

(とは言っても、法人の場合は「会社設立後」に支出したものという縛りがあるため、個人事業主の方が開業費に計上できるものは多いかと思います。)

また、逆に言うと、開業準備のため「特別に」支出するものであれば「開業費」として計上することができます。

 

開業費として計上されるもの

それでは、実際に具体的にどんなものを「開業費」として計上することができるのでしょうか。

参考にして頂ければと思います。

 

具体的には、以下のものが考えられます。

開業前の

・テナント料の支払いなどの地代家賃

・電気、水道、ガスなどの水道光熱費

・従業員への給料

・名刺、文房具などの消耗品費

・DM、ネット広告などの広告宣伝費

・マーケティング調査などの調査費用、交通費

・取引先との打ち合わせなどの接待交際費

 

開業費として計上されないもの

開業前に支出したものであっても、機械や備品、内装費用など10万円以上のものは、基本的に資産計上となり、開業費に計上できません。

(状況によっては、経費計上できる場合がございますので、判断に迷った時は、専門家にご相談されることをお勧めします)

 

まとめ

開業準備をしている時は忙しく、会計処理や税務申告について考えている暇はあまりないかもしれません。

しかし、開業前に支出したものは開業費として計上できるので、領収書、また内容の分かる明細書などは、忘れずに大切に保管しておくようにしましょう。

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